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ひでかず歯科口腔外科クリニック

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口臭および口臭症

Halitosis

口臭および口臭への不安にお悩みの方へ

口臭および口臭への不安にお悩みの方へ

お口のにおいのことで、このようなお悩みはありませんか?

  • 自分のお口のにおいが気になる。
  • 家族など生活を共にする方から、自分のお口のにおいを指摘される。
  • 自分自身ではないが、生活を共にする方のお口のにおいが気になっている。

生理的口臭:生理的な現象に起因する口臭

以下①~⑥の口臭は、口腔内やからだに異常を認めない健康な方でも、しばしば生じるとされます。
このような生理的口臭が気になる方は、生活習慣の見直しや対応が必要かもしれません。

  • ①起床時の口臭
    睡眠中の唾液量の低下・口腔の乾燥・発汗などによって、口腔内の汚れ・細菌の増加・免疫の低下などが生じ、口腔内の環境が悪化することで生じるとされます。
  • ②空腹時や疲労時の口臭
    空腹やストレスによってからだに変化が生じ、口臭が生じるとされます。
  • ③緊張時の口臭
    緊張やそのストレスに伴い、唾液量の低下が生じたり、からだの変化が生じたりすることで口臭が生じるとされます。
  • ④飲食や喫煙による口臭
    口腔内の食べかすや、タバコに含まれるタールなどがお口の中に残ることで口臭が生じるとされます。
  • ⑤嗜好物・飲食物・薬物による口臭
    ニンニクやアルコール、一部の薬物などを摂取・服用し、血液中の濃度が高まると口臭を生じるとされます。
  • ⑥ホルモンの変調などに起因する口臭
    妊娠時・月経時・思春期・更年期には、ホルモンの変調に伴い口臭が認められることがあるとされます。

病的口臭:疾病に起因する口臭

また、以下のような症状の自覚とともに口臭が気になる方は、その口臭が、治療を要する疾病の一症状やサインとなっているかもしれません。お早めに受診をご検討ください。

  • ①歯周病:歯ぐきの腫れ、出血、痛みなど
    歯周病による深い歯周ポケットの中でタンパク質を分解する細菌が増加し、口臭が生じるとされます。
  • ②口腔粘膜疾患:お口の粘膜のきず、荒れ、痛みなど
    お口の粘膜が剥がれたり、出血や壊死が生じたりすることで、口臭が生じるとされます。
  • ③舌苔:舌の汚れ
    舌苔の成分は歯垢(デンタルプラーク)とほぼ同じとされます。舌苔にはお口の中の細菌、お口の粘膜から剥がれた細胞や血液成分のタンパク質が多量に含まれ、口臭の大きな原因となるとされます。 また、舌には舌乳頭と呼ばれる突起があります。この突起は胃腸の疾患や脱水などを伴うおからだの疾患の影響を受けると、伸びるなどの変化が生じます。伸びた舌乳頭の間に舌苔が形成されると考えられます。
  • ④入れ歯(義歯)の汚れ
    入れ歯の大部分を占めるレジンという材料は水分を吸収する性質があり、唾液の成分などが吸着します。汚れた状態の古い義歯は、においを発しやすいとされます。
  • ⑤う蝕症(むし歯)
    歯にむし歯があっても、直ちに口臭の原因となることは稀とされます。歯の神経が腐ってしまう状態までひどくなりますと、においを発することがあるとされます。
  • ⑥口腔の悪性腫瘍(がん)
    がんによりお口の中が壊死することで、においを発するとされます。
    当院では「当院の特徴」のページにもお示ししておりますが、一般歯科診療を実施しておりませんため、とくに①・④・⑤が気になる方はかかりつけの歯科医院の受診もご検討ください。

当院の口臭の診療の方針と流れ

当院の口臭の診療の方針と流れをお示しします。
具体的には、口腔内の「病的口臭」の原因となる疾患の有無について診察および検査、治療、また、口腔内の「生理的口臭」への対応の指導などを主体とします。
下記にも記載しておりますが、第2診以降で、口臭測定検査(簡易ガスクロマトグラフィー)を希望される場合は、口臭測定検査の実施日より、以後は診療の終了・中止を迎えるまでは、保険適用外の診療となりますことをご了承ください。
当院で、口臭の診療ではなく、「口臭測定のみ」を希望される方は、「キトキト検診25/50の②口臭測定検診」をご利用ください。

1.初診時(進行状況により第2診まで):保険診療
  • 問診票および口臭質問票の記入
  • 口臭および口臭への不安についての医療面接(問診)
  • 口腔内の診察
  • 口腔内の記録写真撮影
  • 口腔内の「病的口臭」の原因となる疾患の有無について評価、検査、治療方針の説明、また口腔内の「生理的口臭」への対応の指導など
2.第2診(状況により第3診以降)

保険適用外の、口臭測定器を利用しての、揮発性硫化物の分析による口臭の評価

希望する

希望しない・
迷っている

3.以降は、保険適用外となります。
  • 口臭測定により、揮発性硫化物の有無やその程度を確認
  • 結果と必要に応じて、その他の検査および治療を計画し、開始へ
3.保険診療を継続します
  • 保険診療範囲内での、「病的口臭」の原因疾患への対応、「生理的口臭」への対応の指導の継続へ
    注意事項
  • 口臭の診療を、保険適用外に切り替えて以降は、口臭の症状の治癒または診療の中止を迎えるまでは、保険適用外の機器や薬剤を使用しない診察であっても、保険適用外診療となります。
  • 当院の保険適用外診療は、1回の診療ごとの契約とします。契約後、患者様のご都合で31日間受診がない場合は、その契約を無効とし、口臭の診療は中止とさせていただきます。
  • ご不明の点はお尋ねくださいませ。

当院の口臭測定検査
(簡易ガスクロマトグラフィー)

目的

本検査は、口腔ガスのうち、揮発性硫黄化合物(硫化水素・メチルメルカプタン・ジメチルサルファイド)の有無およびその程度の確認を目的とします。

方法

患者様に口腔ガス採取用のシリンジを30秒間加えていただきます。その間は鼻呼吸をしていただきます。
 30秒後、シリンジ採取した口腔ガスを、口臭測定器(簡易ガスクロマトグラフィー)に注入し、呼気を分析します。

費用(税込で表示)
口臭測定検査
(簡易ガスクロマトグラフィー)
2,950円

*ただし別途、保険適用外診察料(25分以内:3,000円・50分以内:5,840円)がかかります。
その他の検査等も含めて費用の詳細は、当ホームページ内「医院案内・予約」にございます、「保険適用外価格表」をご覧ください。

本検査のリスク・副作用

本検査では、呼気採取用シリンジを30秒間加えていただきます。鼻呼吸ができない方、口唇閉鎖が困難な方、本検査の理解が得られない方は、適切な検診が困難な可能性があります。
視覚障害および聴覚障害を伴う方で検査を希望される方は、同席いただける方との来院を推奨します。

検査当日の注意事項
  • お食事は、検査の3時間前にお済ませください。
  • 検査前の食事に、においの強いもの(にんにく・ネギ類・アルコール飲料など)はお控えください。
  • ガムやキャンディーなども、検査の3時間前からお控えください。
  • コーヒーやお茶などの飲料は、検査の1時間前からお控えください。
  • 検査直前の歯みがきやうがいはお控えください。 歯磨剤(歯磨き粉)、洗口液、ブレスケア製品の使用もお控えください。
  • 喫煙をする方は、検査の30分前からは避けてください。

口臭症・自己臭関係付け症

さらに、上記の生理的口臭または病的口臭の有無にかかわらず、以下のようにお悩みがある方は、「口臭症」が疑われます。

  • 自分の口臭が、他人に迷惑をかけているのではないかと思う
  • 他人の仕草が、自分の口臭のせいではないかと思うことがある
  • 自分の口臭が気になり、人前に出たり、人と近づいたり、人と向き合ったりしづらい

口臭症は、「生理的・器質的(身体的)・精神的な原因により口臭に対して不安を感じる症状」と定義されます。上記に挙げてきた疾患や状態を治療・ケアすることのみで、必ずしも悩みが解決しない可能性も考えられます。悩んでおられる方は、よろしければ一度受診をご検討ください。

なお、国際疾病分類の中には、「強迫症および関連症群」のカテゴリーに、自己臭関係付け症という疾患があります。

その定義は、
「自分はくさい、もしくは不快な体臭や口臭を発していると本人が知覚しており、そのとらわれが持続するものである。体臭や口臭は、実際にあるとしても他人には認識できないか、できてもかすかなものであり、本人の懸念は臭いに対して明らかに過剰で、しばしば関係念慮(人が臭いに気づき、判断し、それについて話しているという確信)を伴う」とあります。

そして、自己臭関係付け症の方の行動面の特徴には、
「臭いの元(例えば、衣服)の過度のチェック、臭いを防ぐための香水や消臭剤の過度な使用、何度も入浴したり着替えたりする、公共交通機関や他人との距離が近くなる状況の著しい回避などがみられる」とあります。
(参考:中尾智博 強迫症または関連症群 精神経誌 2021 第123巻 第6号)

「自分はこんなに歯や口の中をきれいにして、生活も規則正しくして、歯科医院や口臭外来、耳鼻咽喉科、内科などを何か所も受診しているのに、口臭が良くならない」

とお感じの方には、「強迫症および関連症群」である「自己臭関係付け症」をお患いの方がいらっしゃるかもしれません。お心当たりがあれば一度、「強迫症および関連症群」の専門領域であられます、心療内科・精神科・神経科でのご相談もご検討になってみてはいかがでしょうか。

子どもと口臭

近年、口臭に悩む子どもや、子どもの口臭に悩む両親や家族が増加しているとされています。

習慣的4)、あるいはアレルギー性鼻炎による慢性的な鼻づまりに伴う口呼吸5)は、小児の口臭の原因のひとつとして考えられています。

また、歯垢(プラーク)の付着の程度が高い場合には、口臭の主な原因物質とされている揮発性硫黄化合物の濃度が上昇するとされています6)

子どもの口臭への対応に際して、それが口臭だけの問題なのか、あるいは口臭に対して誰かが不安を抱えているのかどうか、そして、「不安を抱える」のは誰なのか(子ども本人?子どもではなくその両親?)について慎重に診察を進める必要があるとされています7)

そのため、当院では未成年(18歳未満)の口臭に関する診療につきましては、必ず保護者の方同伴で来院いただくこととしております。また、場合によっては保護者の方にもお子様と同様の検査やアンケートの記入をお願いすることがございます。

子どもにとっては、診察や検査は大人以上に心身的に苦痛を伴う場合があり、保護者の方のにもご協力をいただくことが大切と考えております。

参考図書および文献

1)宮崎秀夫編:口臭診療マニュアル EBMに基づく診断と治療.第一歯科出版,東京都,2007;3

2)日本口臭学会ガイドライン策定委員会:「口臭への対応と口臭症治療の指針」を目指して.日口臭誌 2013:4:pp20-25

3)佐藤英和:ひとくちメモ 口臭と口腔ケア 日本医師会雑誌 2015 : 144巻3号 : p490

4)Kanehira T, et al: prevalence of oral malodor and the relationship with habitual mouth breathing in children. J Clin Pediatr Dent. 28: 285-288, 2004.

5)小久江由佳子ら:小児の口呼吸に関する実態調査-保育園年長児の保護者に対するアンケート調査- 小児歯科学雑誌 41 (1) : 140 – 147 , 2003

6)齋藤正人ら:小児期の口臭に関する調査-口腔内状態と揮発性硫黄化合物の関連性について- 小児歯科学雑誌 46 (5) : 566 – 569 , 2008

7)金 明善, 中井 利江子 : 11歳で口臭不安を抱え,母親とともに口臭外来を受診した一例 日口臭誌 9 (1) :29-35 , 2018