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ひでかず歯科口腔外科クリニック

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口がかわく

Dry mouth

口腔乾燥症(ドライマウス)

ドライマウスとは?

口腔乾燥症(ドライマウス)は、
「自覚的な口腔乾燥感または他覚的な口腔乾燥所見(唾液の量的減少と唾液の質的変化を含む)を認める症候をさす」
という定義があります(*1)。

つまりドライマウスとは、口がかわくという自覚がある、または、口がかわく自覚がなくても、唾液が少ない・唾液がねばつく、など口の中の乾燥の症状を認めているという状態となります。

ドライマウス

ドライマウスの症状

「口がかわく」「唾液が少ない・ねばつく」はもちろんのこと、以下のような症状がある方は、ドライマウスが背景にあるかもしれません。

  • 唇や口角、口の中がよく荒れる、痛む
  • 味を感じにくい、美味しく感じない、苦みを感じる、など味覚がおかしい
  • クッキーやせんべいなど、乾いたものが食べづらい、飲み込みづらい
  • 舌が赤くつるつるしている、ざらつく、ひりひりする
  • 舌の汚れ(舌苔:ぜったい)が落ちない
  • 口臭が気になる
  • しゃべりづらい
  • 急にむし歯が増えた
  • 入れ歯の調整を十分に受けても、入れ歯がすぐに落ちる、浮く

など、当てはまる症状はいかがでしょうか?

 

ドライマウスを生じる疾患

2022年 口腔乾燥症の新分類(*1)を参考にいたしますと、ドライマウスを生じる病気には、大きく分けて2つがあります。

1)唾液分泌量の減少あるいは分泌唾液の質的変化があるもの
(唾液腺機能障害性口腔乾燥症)

「唾液の量が少ない」あるいは「唾液がねばつく」状態を生じる病気です。

唾液腺機能障害性口腔乾燥症には、

  • 唾液をつくるところや唾液を出すところに障害が生じる病気、または唾液を出すのを邪魔する病気
  • 「唾液を出す」という指令が脳や神経からうまく出ない・伝わらない病気、あるいはその指令を邪魔する病気
  • 脱水などで、唾液をつくる材料が足りなくなる病気
  • 原因不明
が挙げられています。

2)唾液分泌量の減少と分泌唾液の質的変化のいずれもないもの
(非唾液腺機能障害性口腔乾燥症)

これは、「唾液の量や質にはとくに問題がない」病気です。

非唾液腺機能障害性口腔乾燥症には、

  • 全身的な原因によるもの:精神疾患・心因性を思わせる原因不明疾患・貧血
  • 口腔に原因があるもの:口呼吸や鼻づまりなどでの蒸発・口腔内灼熱症候群(バーニングマウス症候群)などの感覚障害
他、薬剤性、特発性(原因不明)が挙げられています。

ドライマウス ドライマウス

当院の対応

ドライマウスを疑う症状で受診の方の医療面接(問診)・口腔内の診察・当院で可能な検査を実施いたします。
原則、保険診療の範囲内で対応いたします。ただし、後述の保湿製品は販売品のため、希望される方は実費での購入となります。

当院では、口腔乾燥を評価する検査は、下記の2つが可能です。

  1. 1.口腔水分計での口腔粘膜の湿潤度(うるおい具合)の評価
  2. 2.唾液の少なさが疑われる方に対し、サクソンテスト(2分間、1秒1回のペースでガーゼを噛んでいただく検査)での唾液の量の評価

また、他の病気で薬を服用している方は、それらの薬剤の副作用のチェックもしたく存じますので、内服薬がわかるもの(お薬手帳など)を確認させていただきます。
(マイナ保険証での受付の方も、受診当月のお薬情報は把握できないため、情報をいただけますとありがたく存じます)

これらを実施の上、当院で対応するか、歯科以外の医科の受診が望ましいか、病院の歯科口腔外科などの受診が望ましいかを判断し、患者様に相談の上、方針の提案をいたします。
必要により、診療情報提供書(紹介状)も作成いたします。

当院で対応をする場合は、口腔粘膜に使用する保湿製品の使用指導、含嗽薬など局所使用のものや漢方エキス剤の内服による薬物療法が主体となる見込みです。

参考文献および図書など

*1 2022年 口腔乾燥症の新分類 4学会合同口腔乾燥症用語・分類検討委員会
(注:4学会は日本歯科薬物療法学会、日本口腔内科学会、日本老年歯科医学会、日本口腔ケア学会をさす)